上伊田西の獅子楽

福岡県田川市


1日目  5月21日(土)

川渡り神事前の奉納から御旅所でのお着きの舞

(注) 本会HPの規定により未成年者の名前はイニシャルで表記し、写真は処理をしています。
 
 風治八幡宮での舞の後、御神輿がお立ちになります。御神輿が町内を巡幸している間に、河川敷に移動します。田川伊田駅前を通過して全員が河川敷に向かいます。


  河川敷に到着すると、御神輿がやってくるまで少し時間があります。河川敷とあって日陰がありません。今年はかなり日差しが強かったためにキャンプ用のタープを急きょ張りました。その下で稚児たちは出番を待ちます。この場所は、天気のよい日は、日陰がなく、天気が悪い日も雨をよける場所がない私たちにとっては大変な場所です。また、稚児たちが河川に落ちないように、稚児の指導員の方たちは気を使います。
 

御神輿2基が河川敷に到着。安全祈願の舞を奉納します。

 





  河川敷での舞が終わると、御旅所に移動します。にぎやかな出店の横を通過して御旅所に向かいます。




の台車には、大太鼓や稚児の房、予備の笛など舞に必要な道具を入れています。
組み立て終わって地元稲荷神社に運んでいきます。


 川渡り神事が終わり、御神輿が御旅所に到着するまで、私たちは自由時間になります。子どもたちにとっても大人にとっても楽しみな時間です。
 お日様はぎらぎら、のどはからから。泡の出る麦茶で生き返ります。当然、本会は20歳以上を厳守しています。
 私たちがのんびりしている間に、河川敷では、神幸祭のクライマックスである川渡りが行われています。
 





  御旅所には昨年の神幸祭の写真が飾られていました。稚児たちは、それぞれ保護者と共に自由な時間を過ごします。
 川渡り神事が終わり、河川敷から御神輿2基が御旅所に到着すると納めの舞を奉納します。その簡に11台の山笠も次々に御旅所前の広場に集まってきます。
 
 

  舞には「曲」と「舞」の2種類があります。最初は、獅子が地面に伏せた状態から始まります。これは、獅子が眠っている様子を表しています。眠っている獅子を一本の笛の音で目を覚まさせます。
「吹き立て」と呼ぶ静かな笛の音を耳にし、獅子はあたりを見回しながら徐々に目を覚ましていきます。そして、太鼓の音が重なり、すべての笛が鳴り始め、獅子は舞い始めます。
 「曲」の舞では、若い獅子が無邪気に戯れる様を表し、「舞」の舞では、成長した獅子が、お互いを意識し合い、愛し合う様から子孫繁栄を表しているといわれています。「舞」の途中には、獅子が稚児たちの頭を愛おしくなめていく様子も見られます。
 稚児たちの舞には、俵担ぎの所作も盛り込まれています。これらのことから、本会の獅子は、神幸祭における御神輿巡幸の悪魔払いだけでなく、子孫繁栄・五穀豊穣の願いが込められているのです。
 


 
  疲れている神輿の担ぎ手の方々も神輿をおさめたお社の前の階段に座って、拍手などで応援をいただきました。稚児たちも緊張しながらも笑顔で待っていました。

 
  1日目が終わりました。これから公民館に戻ります。今日、1日目の移動距離は,約4.0kmでした。小さな稚児たちもよく頑張りました。

 1日目の夜の河川敷やお旅所は、たいまつや電飾で彩られて幻想的な世界が待っています。
 


昼に川渡の安全祈願を願って待ったは所は、たいまつが焚かれています。
明日が満月になる月も花を添えています。



対岸から見たお旅所の風景

つづく


上伊田西地区獅子楽保存会