上伊田西の獅子楽

福岡県田川市


2日目  5月17日(日)

地元でのお立ち 〜 御旅所でのお立ちまで

(注) 本会HPの規定により未成年者の名前はイニシャルで表記し、写真は処理をしています。
 
  昨日の曇天から一転、今日は、朝からいいお天気です。気温も上がりそうな予感。昨日は最高気温が21℃、今日は28℃の予想です。
 今日も朝早くから、女性の会の方々がお弁当をつくっていただいています。中には、稚児の保護者の方もいて、この後、衣装の着付けや引率など忙しい神幸祭になる会員の方もいました。それぞれの方々が、忙しい状況の中で160人分のお弁当をつくっています。感謝です。

 
手作りの煮物がおいしそう!
 
ベテラン調理人の腕が冴えます。


10名を超える女性の会の方々が分担して,お弁当がつくられています。

 
テーブルに並んだお弁当は圧巻でした。
   
おいしそうなお弁当、手作りの品がいっぱい。外では、集まってきた稚児たちも掃除のお手伝い。

今日も福岡県立大学の学生ボランティアの方々が来ていただきました。
 
台車の準備もOK。.稚児も準備の様子を眺めて(?)います。


お立ちの平成筑豊鉄道上伊田駅前に紅白幕を設置。

紅白幕の前には獅子頭が鎮座。


公民館から上伊田駅前に会員たちが集まってきました。

午前10時。地元の方々も集まってきました。
すでに日差しも強く、影もくっきり見られます。

地元でのお立ちの始まりです。
ちょうど「へいちく」の列車も駅に停車。ちょっとの間、乗客の方が窓越しに見学していました。

ここでの舞は、地元の方々に「獅子楽」を見ていただく機会です。
特に「曲」の舞では、獅子の若手の披露の場でもあります。
新しい力を地元の方々に見せてください。

地元の方の声援やねぎらいの拍手が、私たちのエネルギーになります。

上伊田駅から道楽を奏でながら地元を巡って御旅所をめざします。

稚児たちは、この間は、上学年と低学年でコースが違います。
体力的なことを考慮して、低学年は、約3分の1のコースになります。


  低学年の稚児行列と途中で合流します。
この合流場所は、公民館から250mの場所、以前、公開練習でお世話になった「旬の里かみいた」前です。全員そろったところで、ここから、1km先の御旅所にむかいます。




正午前、この頃は、まだ見物客の数もまばらのようです。

11時30分、御旅所に到着。
山笠の太鼓や鉦の音はまだなく,人のざわめきのみの広場に私たちの笛・太鼓が響きます。


獅子頭を風治八幡宮の御神輿の前に安置します。

 御旅所の社殿横に設けられたステージ上では、「まつりin田川」による各種イベントが開催されています。最近は、イベントの後半でお笑い芸人さんたちのショーが行われています。今年は「おかずクラブ」のお二人が来ていました(写真禁止)。 そういえば、私たちが、毎年、御旅所に到着する頃に芸人さんたちのショーが行われています。観客が見る場所の側に私たちの休憩所があり、私たちが、そこに着くまでの数十mは、観客の間をぬって進んで、苦労をしていたことを思い出します。でも、今年は余裕で到着。
 「いつもより到着が早いのでは???」との疑問に、実行委員さん曰く、「天気がよすぎるので、影のない上伊田駅での休憩時間を短くした」との回答でした。納得! 

 
田川市のマスコット「たがたん」がステージ前に登場しました。

イベントの最後は、炭坑節おどりです。

まもなく奉納。笛の中学生が笛や口の乾燥を防ぐ水を用意しています。



   二日目のお立ちの舞いの始まりです。御神輿が、宮や神社にお帰りになる前に、再び川渡りの神事があります。御神輿の安全な渡御と五穀豊穣を願って奉納します。
 田川地区では、一帯の神幸祭が終えると、田植えが始まります。かつては、田川地区は小倉藩小笠原家の穀倉地帯だったようです。そのために、五穀豊穣は万民の願いでした。私たちの衣装等についている「三階菱」の家紋は小笠原家のものです。



空は青空。この時間には、かなり気温が上がっています。
乾燥で口が渇いて音が出にくい・・・!

11台の山笠に囲まれた中での舞。
各場所でそれぞれ味や趣がある舞がおこなわれますが、この場所が一番華やかです。


  神幸祭に帰省してくる部員もいます。稚児の頃から獅子楽に参加している部員たちは、血が騒ぐのでしょう。仕事を終えて新幹線に飛び乗り、神幸祭の前日の夜中に帰ってきました。久しぶりに会う仲間と楽しい時間を過ごしたようです。しかし、岡山・長崎から帰省した兄妹は、最後の奉納まで同行すると、次の日の仕事や学校に間に合いません。御旅所での奉納(兄・・・獅子、妹・・・太鼓)を終えて、それぞれの地に戻っていきます。その前に、実行委員長の木村さんにあいさつをしました。
 その他、毎年、大阪から帰省するベテランの平尾さんもいます。この方の笛の音は、今の私たちの音の基準となっています。ここ数年、吹き方や音程などが若干変わってくることがありましたが、昔からの部員である彼の音を聞きながら修正しています。


  御旅所での奉納を終え、風治八幡宮に向かいます。
山笠が一斉に鉦や太鼓を打ち始め御旅所がにぎやかになります。
2基の御神輿が出立した後、11台の山笠が続きます。




つづく

上伊田西地区獅子楽保存会