2日目 地元のお立ちから御旅所での舞いまで 5月19日(日)
(注) 本会HPの規定により未成年者の名前はイニシャルで表記し、写真は処理をしています。
この日は雨の予報でした。朝起きてみると雨の音が・・・。いやな予感です。早速、役員たちに連絡が入り今日の奉納の検討が行われました。どんなに大雨でも神輿が出立する限り、獅子は奉納します。検討するのは、楽打ち(稚児舞)の奉納です。稚児舞には、小学1年生から参加しています。奉納も大切ですが、子どもたちの健康も大事です。予報を考慮に入れながら、地元でのお立ちと御旅所での奉納は、獅子のみで行うことに決定しました。 |
この日も朝早くから「女性の会」の方々がお弁当を作っていただいています。
でも、急に稚児の弁当がいらなくなりました。
思いもよらない計画の変更です。でも、迅速に対応していただきました。
稚児の舞いの変更で、集合場所や時間が変わります。今年は29名の稚児たちがいます。すべての家庭に連絡を取らなくてはなりません。稚児部長の香月さんが、稚児部の連絡員や各家庭に連絡をしました。 |
獅子の胴幕も雨対策を施します。
地元のお立ちも雨のため公民館内で行うことになりました。
地域のアナウンス放送で場所の変更が伝えられます。
部員態も公民館に集まってきました。
会長からのあいさつの後、地元でのお立ちの舞いです
今年は、本獅子楽にとって歴史的な年です。このお立ちの舞いで女性が初めて獅子頭を持って舞うのです。大学生のE.Yさんは、稚児を卒業後、中学生から獅子部に所属し、練習を積み上げてきました。ここ数年は、獅子の足役としてなくてはならない存在になっています。でも、獅子を舞わす醍醐味でもある頭役をしたいとの希望から、さらなる練習を重ね、ついに今年デビューすることになりました。女性の舞手は2006年に初めて誕生しましたが、頭役は不可能かな?と言われていました。本会の獅子頭は木彫りの頭で、重量は2kgを超えます。それに胴幕がつくと、その摩擦で獅子頭の重さは2倍も3倍にもなると獅子の舞手たちは感じています。その重量に耐えて、「曲」では8分程度、「舞」では13分程度、獅子頭を上下左右に動かしながら表情をつけなくてはなりません。このようなことから、体力的に不可能ではと考えていました。でもE.Yさんは、空手で鍛えた体力と誰にも負けない気力で、それを可能にしました。 |
舞いの始まりです。E.Yさんは「曲」の舞いで雌獅子(青色が雌)の頭役を担当しました。
公民館内は狭いですが熱気は外と変わりません。
急な場所の変更にかかわらず、地元の方々が公民館にきて、舞いを見ていただきました。
窓の外にも見学される方がいました。
E.Yさんの舞いが終わると、大きな拍手が起こりました。
特に窓の外から見ていた県立大学の女子学生さんたちからはひとしお大きな拍手が贈られていました。
同じ女性として舞う姿に感動を覚えたのかもしれません。
「舞」の舞いも終えて御旅所に向かいます。
雨のため稚児たちがいない行列はちょっぴりさみしいですね。
今年の2日目の御旅所は、獅子のみの奉納になりましたが、神輿の安全な渡御(とぎょ)を願ってしっかり奉納します。
見学に来ていた写真家の人たちからは、稚児がいなくて残念との声もありました。
その気持ちは私たちも同じです。
それ以上に稚児たち自身が残念がっていました。
でも、数年前、雨の中で舞いをして体調を崩した子どもたちがいたのです。
今回は子どもたちの健康を考慮しました。
稚児たちの元気いっぱいの舞いを楽しみにしていた方に対して、ご理解をお願いいたします。
でも、
昼を過ぎれば雨がやむとの予報です。
最後の風治八幡宮の舞いでは稚児たち元気な舞いが見られます・
つづく
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